心身の不調を感じるときは、もしかしたら自律神経が乱れているのかもしれません。でも、食事や生活習慣を見直すことで、自律神経のバランスを整えることができることをご存知ですか?そして、自律神経のバランスを整えるのにナッツが最適ということも知っておきたいもの。
今回は、ナッツが自律神経の安定に最適な理由、自律神経を整えるために見直したい食事や生活習慣などをご紹介します。心身の不調で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
自律神経とは
そもそも、自律神経とはどのようなものなのでしょうか?自律神経は自分ではコントロールできないもので、呼吸や消化・排泄、生殖や免疫、血液循環など身体のすべての機能を調節してくれる神経です。
自律神経には2種類あり、交感神経と副交感神経があります。交感神経は活動する神経で、身体の動きを活発にする働きがあります。主に、昼間に活発になる神経です。
一方、副交感神経は休む神経といわれ、夜やリラックスしているときに活発になります。この2つの自律神経のバランスが乱れると、血管が収縮したり脳や内臓がダメージを受けたりしやすくなります。
自律神経の乱れによる主な症状
自律神経のバランスが乱れると、さまざまな症状を引き起こしやすいです。頭痛や肩こり、動悸やめまい、不眠やだるさ、下痢や便秘等の身体的症状のほか、イライラや不安、集中力の低下ややる気が出ないなど精神的症状もあります。
自律神経が乱れやすい時期
自律神経が乱れるのは、季節の変わり目であることが多いです。主に、春と梅雨があげられます。心身の不調は、春・梅雨それぞれの季節の特徴が関係している可能性もあります。
春
春は、高気圧と低気圧が頻繁に入れ替わります。気圧が下がるときに副交感神経が優位になるため、気圧の谷が到来すると、やる気が出なくなったり眠くなったりすることが多いのです。
また、春は環境の変化が大きい季節です。身体や心が緊張し交感神経が活発になるため、心身ともにリラックスしにくくなります。さらに、春は花粉症のシーズンです。アレルギー症状は、副交感神経が優位なときに悪化しやすいのが特徴です。
梅雨
梅雨の時期は低気圧が続くため、身体は副交感神経が優位に働きやすくなります。そして、休むスイッチが入ってしまい、だるくなったりやる気がでなくなったりするのです。
また、梅雨の時期は、気温差が大きい時期でもあります。涼しいと思いきや、翌日は真夏のような暑さになることもしばしば。毎日気温が変わることで身体にストレスを与えてしまい、自律神経も乱れやすくなるのです。
自律神経が乱れやすい原因
自律神経のバランスが乱れやすい原因は、主に3つ。生活リズムの乱れ・ストレス・過労です。それでは、1つずつ解説しましょう。
生活リズムの乱れ
夜更かしや昼夜逆転の生活、ジャンクフードばかりの栄養が偏った食生活など生活リズムの乱れは、自律神経の乱れにもつながります。規則的な生活リズムにすることで、身体のさまざまな器官が役割を秦果たし、自律神経も安定しやすくなるでしょう。
ストレス
ストレスは、肉体的なストレス・精神的なストレス・環境によるストレスなどがあります。ストレスを感じることによって、自律神経をコントロールしている脳に負担がかかりやすくなります。
脳に負担がかかると、どうなるのでしょうか?大量の血液と酸素が必要になるので、活性酸素の量も一気に増えてしまい、自律神経の細胞が錆びつくのです。全身のだるさや疲労、食欲不振などの不調を感じやすくなるでしょう。
過労
過重労働によって疲れが溜まると、自律神経が乱れやすくなります。胃の痛みや胸やけを感じる神経性胃炎や、腹痛を伴う下痢や便秘になるなど、さまざまな症状を引き起こしやすくなるでしょう。
ナッツが自律神経安定に最適な理由
ナッツが自律神経安定に最適な理由は、主に4つあります。疲労回復効果が高いこと・副交感神経の働きを高めやすいこと・ストレスを軽減できること・ホルモン分泌を調整しやすいことです。それでは、1つずつ詳しく解説します。
疲労回復効果が高い
ナッツは、疲労回復効果が高い銅とパントテン酸が豊富です。疲労は溜まり過ぎていると、睡眠の質が低下してしまうもの。ナッツを摂取することで、疲労回復しやすくなり、睡眠の質を高めやすくなるでしょう。
副交感神経の働きを高めやすい
自律神経を安定させるには、交感神経の働きを抑え、副交感神経が優位になるようにする必要があります。ナッツは、副交感神経の働きを高めるマグネシウムが含まれているため、リラックス効果が期待しやすいです。特に、アーモンドはマグネシウムが豊富なので、おすすめ。
ストレスを軽減できる
ナッツには、ストレス対策に効果があるビタミンB6やビタミンE、マグネシウムなどが含まれています。特に、ピスタチオやピーナッツ、ひまわりの種はビタミンB6だけでなく、自律神経の働きを高めるパントテン酸も含まれているので、おすすめ。
ホルモン分泌を調整しやすい
女性は、月経前や更年期に女性ホルモンの分泌が急激に低下しやすいもの。女性ホルモンの分泌が急激に低下すると、自律神経が乱れやすいといわれています。
ナッツにはホルモン分泌を調整するビタミンEが含まれているので、自律神経の乱れも防ぎやすいでしょう。特に、アーモンドとくるみが、ビタミンEが豊富です。
自律神経を整えるために見直したい食生活
食生活を見直すことで、自律神経を整えやすくなります。それでは、具体的にどんなことに気を付けたらいいのか、1つずつ見ていきましょう。
動物性たんぱく質と野菜を一緒に
動物性たんぱく質は、自律神経の安定に欠かせません。動物性たんぱく質が含まれた肉や魚、卵などは毎日摂るようにしたいもの。野菜と一緒に摂ることで、脂肪過多になるのを防ぎやすくなります。
トリプトファンが豊富な食品を摂る
トリプトファンは、幸せホルモン・セロトニンを作るための必須アミノ酸です。体内で作れないので、食事で摂取しなければいけません。
トリプトファンを摂取することで、日中に脳内でセロトニンに変換されてから、夜に入眠効果があるメラトニンに変換されます。主にバナナ、納豆や豆腐、豆乳、にんにく、ピスタチオなどに豊富に含まれているので、積極的に摂るようにしたいですね。
善玉菌を増やし腸内環境を整える
自律神経を整えるためには、腸内環境を整えることも大事です。自律神経が乱れているときは、腸の動きが鈍く便秘になりやすくなっています。
便秘がひどいと、肌荒れや体調不良に繋がることもあります。ヨーグルトや漬物、納豆やキムチなどを食べて、善玉菌を増やすようにしましょう。
身体を温める食材を摂る
自律神経を整えるには、身体の内側から温めることが大事です。身体を温める食材といえば、くるみやピーナッツなどのナッツがおすすめ。
また、玄米やそばなど茶色い食べ物、香辛料やネギ、ショウガなどの薬味も、身体を内側から温めてくれるので、毎日の食事に取り入れるようにしましょう。
夕方におやつでエネルギー補給
夕方に、ナッツやチョコを食べてエネルギー補給すると、自律神経が交感神経から副交感神経に切り替わりやすくなります。特におすすめなのは、ナッツやチョコレートです。ナッツにはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、チョコレートは抗酸化作用や疲労回復効果が期待できます。
おやつを摂取することで、副交感神経の働きを活発にして、腸の働きも活発になりやすいでしょう。おやつを摂るときは、ハーブティーやコーヒーなど温かい飲み物をご一緒にどうぞ。おやつタイムでリフレッシュして、エネルギーをチャージしたいですね。
十分な水分補給を
水分補給も、自律神経の安定に欠かせません。水分不足だと血行が悪くなり、女性ホルモンも乱れ、その結果自律神経も乱れてしまうことになります。
1日1.5ℓ以上の水分補給が望ましいですが、一気に飲むと胃腸に負担がかかります。こまめに水分補給して、自律神経のバランスを整えましょう。
自律神経を整えるために見直したい生活習慣
自律神経を整えるために、夜に副交感神経が働き身体がリラックスすることが望ましいです。夜しっかりと休むことで、昼間も活発に活動できるようになるでしょう。
規則正しい生活リズム
寝る時間や食事の時間を規則正しくすることで、睡眠の質が高まりやすくなります。夜更かしや朝寝坊などは、少しずつ減らしていきましょう。朝しっかりと目覚めることで、交感神経が活発になり、副交感神経がピークになる夜にぐっすりと眠れるようになります。
また、朝食は抜かないこと。バナナ1本やおみそ汁だけでも構わないので、毎日朝食を摂るようにし、代謝機能をアップさせましょう。
朝の光を浴びる
朝起きたら、まずは太陽の光を浴びるようにしてください。体内時計をリセットし、自律神経を安定させることができます。朝の光を浴びるだけで、一日を気持ちよく過ごせるようになりますよ。
適度な運動を取り入れる
適度な運動は、血流を良くするだけでなく代謝がアップします。運動をあまりしない方は、ウォーキングをするだけでも効果がありますよ。
一日中デスクワークの方は、座りっぱなしにならないようにしましょう。ずっと同じ姿勢だと、血液やリンパの流れが悪くなり、疲れやすくなります。背伸びするなどストレッチしたり少し歩いたりするとリフレッシュにもなりますよ。
湯船につかって温まる
シャワーですませず、湯船につかってゆっくりと温まることが大事です。ストレスが溜まっていると血流が悪くなるので、冷えやすくなります。
38度から40度くらいのぬるめのお湯で約10分入ることで、身体が芯から温まるでしょう。身体がぽかぽか温まっている状態で寝ると、寝つきが良くなります。お風呂に入る時間がないときは、洗面器にお湯をためて足湯をするだけでもOK!また、朝は、熱めのシャワーで交感神経を優位にするとよいでしょう。
就寝前は携帯やスマホを見ない
就寝前は、パソコンやスマホの光を控えるだけでも、眠りやすくなります。夜は、リラックスできるように間接照明にしたりアロマを楽しんだりするとよいですよ。ゆったりとした音楽を聴くのもよいですね。
食事や生活習慣を見直して体と心のコンディションを整えよう
今回ご紹介した食事方法や生活習慣は、一度生活に取り入れると続けやすいものばかりです。継続することが大事なので、これならできると思ったものから取り入れてみてください。
そして、交感神経を優位にしてストレスをためないようにしつつ、健やかな毎日を過ごせるようになりましょう。
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